新聞が印刷されるまで
1.新聞社で紙面を作成
記事や広告を載せた紙面は新聞社で作成されます。この紙面データが高速の通信回線を使い、印刷センターに送られてきます。
2.刷版の作製
印刷センターで受信した紙面データはCTPと呼ばれる装置で、薄いアルミ板にレーザーで焼き付けます。この板を刷版といいます。
3.刷版の装着
刷版は青、赤、黄、黒の4色分あり、輪転機に取り付けます。インキを載せて新聞用紙に順に重ねて印刷し、文字や色を表現します。
4.紙庫
新聞用紙は巻き取り紙といい、直径は約1メートル、重さは約1トンあります。温度と湿度を管理した紙庫という倉庫に保管しています。
5.印刷用に「仕立て」
巻き取り紙を保護している包装紙を自動ではがし、輪転機に取り付けやすいようにします。この作業を「仕立て」と呼んでいます。
6.無人台車で自動搬送
仕立ての終わった巻き取り紙はAGVと呼ばれる自動運転の無人台車で、輪転機の下部にある用紙の取り付け口まで運びます。
7.入れ替えも自動
巻き取り紙の装着も自動です。印刷中に残り少なくなると、自動で新しい紙に入れ替わります。輪転機が止まることはありません。
8.吹き抜けに設置
輪転機は社屋の1階から3階までの吹き抜け空間に3台設置しています。短時間に大量に印刷でき、新聞製作に適しています。
9.オフセット印刷
印刷はオフセット方式で、刷版に載せたインキをゴム板に移し更に新聞用紙に転写します。印刷スピードは1分間に約1,000部です。
10.検紙
紙面に汚れや折れ、色のムラなどがないか、印刷中は機械で検査します。また、人の目でも確認し、品質の向上に努めています。
11.新聞キャリアー
印刷された新聞を次の工程まで運ぶ装置を新聞キャリアーといいます。1部ずつグリッパーでつかみ、所定の位置で放します。
12.所定の部数を束に
カウンタースタッカーという装置で、グリッパーから放たれた新聞をあらかじめ設定された部数ごとにまとめ、束にしていきます。
13.梱包・結束
新聞束は汚れや破損から守るため透明フィルムで梱包します。更に荷崩れしないよう樹脂製バンドでしっかり結束します。
14.トラックで各地へ
出来上がった新聞はコース別に分かれたトラックに積み込まれ、夜中の内に県内の新聞販売店や駅売店などに向かいます。